ASPとSaasはどこが違うの?分かりづらいクラウド用語を解説

ASPとSaasはどこが違うの?分かりづらいクラウド用語を解説

クラウド

クラウドの略語がたくさん出回っていますが、わかりにくいのがASPとSaas。
「同じものではないの?」という指摘も多き聞かれますが、具体的に何が違うのか、解説していきます。

ASPとSaasの違い

ASPは、Application Service Provider「アプリケーションサービス提供事業者」の略です。事業者そのものを示す場合と、その事業者が提供するアプリケーションのサービスを指す場合とがあります。

一方SaaSは、Software as a Serviceの略で「サービスとしてのソフトウェア」を指します。ASPが「事業者もしくはサービス」を指すのに対し、Saasは「ソフトウェアそのもの」を指すと言えましょう。

例えばある会社で利用している社内システム。これが○×ソフトウェアサービスの提供するサービスとします。ソフトウェア名は△□ソフトウェアです。
このケースでは事業者としてのASPや、サービス名は○×ソフトウェア、Saasとしては△□ソフトウェアということになります。

上記例ではサービス名とソフトウェア名が別なので分かりやすいですが、サービス名やソフトウェア名が同じであったり、似通っている場合も頻繁にあります。また提供サービス=ソフトウェアと思われるケースも多々あるため、ASP=Saasと呼ばれることも多い、またはほぼ同じと意味で使われている場合も多数あります。
しかし、微妙に違うこの2つのもの、もともとなぜ違ったでしょうか。紐解いていきたいと思います。

ASPは元々どういったものだったのか

1990年代後半、鳴り物入りで各種サービスが始まったASP。実は、時代が早すぎたのか当初はあまり普及しませんでした。インターネット回線などのブロードバンド環境は今ほど普及しておらず、設備面やセキュリティー面での問題も多かったという理由があります。またシステム面でのマイナス要素もありました。ASPが普及し始めた初期には、シングルテナント方式が主流で、これも普及の足かせになりました。シングルテナントとは「システムやサービス」などを1社でのみで専有して利用することで、どうしてもコストが高くなるというデメリットがありました。現在は仮想化技術を利用し、「システムやサービス」を複数の企業で共有して使用する「マルチテナント」方式が多く採用されています。

ASPからSaasの時代に

ブロードバンドが普及し始めると同時にコンピューターの仮想化技術も進歩し、物理的なコンピューターシステムを分割して利用できるようにする技術が発展しました。システムやサービスを1社で専有してしまうシングルテナントに比べ、仮想マシン上で複数の人が同じシステムやアプリケーションなどを利用できるようになったのです。これにより、たくさんの人に利用されやすい環境が整い、コストも格段にやすくなり、使えるサービスの数も増えていきました。丁度この時期になり、もともとASPと呼んでいたサービスをSaasとして売り出す企業が増えました。実際はASPにあたるサービス自体も多くはSaasのサービスとして提供されています。

クラウドサービスとSaas

そうは言ってもSaasという言い方をあまり聞く事もないという意見も聞かれます。クラウドってなあに?にもありますが、実はSaasという言い方はあまり一般的ではなく、IT系の方を中心にしか知られていないという実態があります。そして多くのSaas製品は「クラウドサービス」として売り出されるケースが増えています。利用する側も、Saas製品と言われるよりは「クラウドサービス」として提供される方が何となくなじみやすいと言えますが、ITに詳しい一部のユーザー以外には実態がよくわからないと言われてしまうのはこの為かもしれません。

ASPとSaasのポイントまとめ

ASP(Application Service Provider)「アプリケーションサービス提供事業者」の略。事業者もしくはサービスを表す

Saas(Software as a Service)「サービスとしてのソフトウェア」の意味。ソフトウェアそのものを表す

元々の意味や発展の仕方が違うが、一般的にはASP=Saas=クラウドサービスと認識されている

いかがでしたでしょうか。
わかりにくいASPとSaasの違いが少し明確になったでしょうか。わかりにくいと感じるクラウドの理解に少しでも役立つことが出来ましたら幸いです。

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